Winner 2022
Saathi
バナナで生理用品、使用後は堆肥に
第2回の受賞者は、自然素材による女性用の生理ナプキンを製造・販売するインドの新興企業、サーティ(Saathi)に決定した。事業を通じて生理用品の普及を目指し、インドの農村に住む女性が生理中にも就労や通学をできる環境を整え、女性たちの社会参加を後押しする。
インド西部グジャラート州にあるサーティの工場では、作業員たちがバナナの木から取り出した繊維を機械で加工していた。最終的に出来上がるのは肌触りのよい生理用ナプキンだ。
サーティは米国出身のクリスティン・カゲツ最高経営責任者(CEO)と、インド出身のタルン・ボスラ最高技術責任者(CTO)らによって2015年に設立された。社名の「サーティ(Saathi)」はヒンディー語で「お供」や「連れ合い」を意味する。生理用ナプキンの製造で、インドの女性をサポートする「パートナー」を目指す意味合いを込めた。
カゲツ氏はマサチューセッツ工科大学(MIT)在学中に初めてインドを訪れ、同国の社会課題の大きさを実感した。「薬局や食品雑貨店で簡単に生理用品が手に入るニューヨークから来た私にとって、インドの状況は非常にショッキングだった」。14年にハーバード大学経営大学院が主催するコンテストに友人と応募して最優秀賞を受賞し、起業のための最初の資金を得た。
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クリスティン・カゲツ氏(左)/最高経営責任者(CEO)
タルン・ボスラ氏(右)/最高技術責任者(CTO)
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Asian
Innovation
アジアと世界を変える
「アジア発」のイノベーション
日経アジアアワードは日本経済新聞社が主催し、アジアの多様な価値観を踏まえた「アジアの視点」で、アジアや世界の変革を促して自由で豊かな経済社会の実現を後押しする「アジア発のイノベーション」を表彰する事業です。
アジアの出身者・在住者が主導しアジアでスタートした活動で、新規性・革新性があり、地域の活性化や生活の向上など自由で豊かな社会づくりにつながるものを対象とします。1996年から実施していた「日経アジア賞」は第25回の受賞者発表をもって終了し、代わる事業として「日経アジアアワード」を2021年に創設しました。
審査体制
アジアの多様な視点を審査に反映させるため、日本を含むアジア各国の有識者約10人から成る「アドバイザリーボード」を設けます。民主主義や自由主義、市場経済といった価値観を共有する国・地域の組織から有識者をメンバーに起用します。
メンバーは日経の選考委員による一次選考を通過した候補者(被推薦者)を評価し、意見を表明します。同ボードの意見や助言を踏まえて、日経の選考委員が選考委員会で討議して受賞候補者を内定、同ボードの承認を得て受賞者を最終決定します。
Who's Next?
from Asia to the World
本サイトを通じ候補者を幅広く募集します。
自薦は認めていません。